« 追悼 ラテンアメリカ美術研究者 加藤薫先生 La Muerte de Maestro Kaoru Kato | トップページ | 池田宗弘作品展 サンティアゴ巡礼路からメッセージ Exposición de Obras de Munehiro Ikeda »

2014/06/01

漫画家・井上雄彦が世界最大級の手漉き和紙に、ガウディの世界観を描く! El caricaturista Takehiko Inoue pinta la visión del mundo de Gaudi en el papel japonés de gran tamaño

 「井上雄彦氏 世界最大級の手漉き和紙制作プロジェクト」

 来る7月12日(土)から、森アーツセンターギャラリー(東京・六本木)で開催される≪特別展 ガウディ×井上雄彦 シンクロする創造の源泉≫では、漫画家・井上雄彦がガウディの世界観を、面積で世界最大級となる手漉き和紙に筆で描いた作品が、本展のメインを飾るひとつとして展示される。

 手漉き和紙は、福井県越前市の上山製紙所(越前市岩本町/大正10 年創業・柳瀬彦左衛門代表)が制作するもので、同製紙所が1989 年に作り上げた「IMADATE 平成大紙」(高さ7.1m×幅4.3m ギネス登録済)を25 年ぶりに面積で上回る、高さ3.3m×幅10.7mに及ぶ「平成長尺大紙」となる。

 5月23 日(金)、井上雄彦は、上山製紙所で職人の指導を受けながら、作品に使われる和紙を漉いた。土地に根差した伝統技術を大切にしたガウディに倣い、井上氏も、ものづくりの現場へと足を運び、力を合わせて創作活動を行った。 

 漉き手を鼓舞する太鼓が、平成長尺大紙の制作の始まりを告げる。紙漉き唄に合わせるように、原料の楮(こうぞ)を木の棒を使って皆で練り混ぜる。大紙の紙漉きに参加したのは、総勢20 人。井上雄彦と柳瀬彦左衛門を中心に、職人14 人と井上雄彦の事務所のスタッフ4 人が巨大な簀(す)を取り囲む。

1
photo: 鈴木愛子

 柳瀬彦左衛門の掛け声を合図に、漉き手が呼吸を合わせ、声を掛け合いながら制作を進めた。楮の繊維を含む粘り気のある水は、簀の上を引いては返す波のように、何度も往復すること約50回。その度ごとに楮の繊維は積層され、しなやかで強い和紙へと姿を変えていく。

2
photo: 鈴木愛子

 重い簀を上げ下げしていた漉き手の額に汗が浮かんだ頃、簀の動きが止まった。会場で平成長尺大紙の制作を見守っていた人々は皆、拍手で和紙の漉き上がりを喜んだという。

3
photo: 鈴木愛子

 井上雄彦は、今回の手漉き和紙制作について次のように語った。
 「腰が痛い。思ったより大変でした。柳瀬さんから手は添える程度でよいと指導されていたんですが、波の勢いがすごくて。そんなこと言ってられなくなりました。今回、和紙の制作から手掛けたいと思ったのは、紙の材料や水の力も活用した絵を描きたいと思ったからです。そして、ご縁があって越前に来て和紙を漉かせていただいて改めて感じたのは、この伝承されてきた文化を大切に残していかなければならないということです。展覧会に向けて、この大きな紙にどんな絵を描くかは、紙が大きすぎて、まだ僕の視界に入りきっていないので分かりませんが、これからこの紙と対話を続けながらガウディの世界観の創出に取り組んでいきたいと思っています。」

特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-
Takehiko Inoue interprets Gaudi's Universe
2014 年7 月12 日(土)~9 月7 日(日)※会期中無休
開館時間 午前10 時~午後8 時(最終入場午後7 時半)
会場 森アーツセンターギャラリー(東京・六本木ヒルズ 森タワー 52F)

« 追悼 ラテンアメリカ美術研究者 加藤薫先生 La Muerte de Maestro Kaoru Kato | トップページ | 池田宗弘作品展 サンティアゴ巡礼路からメッセージ Exposición de Obras de Munehiro Ikeda »

Art Topics/アートの紙魚」カテゴリの記事

LIBER 2010

  • Liber2010_041
    スペイン国際ブックフェアLIBER マドリッドとバルセロナで交互に開催される。
無料ブログはココログ