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2014/05/31

追悼 ラテンアメリカ美術研究者 加藤薫先生 La Muerte de Maestro Kaoru Kato

 メキシコ美術に対する幅広い見識と独創性溢れる研究思想で、大著≪ディエゴ・リベラの生涯と壁画≫(岩波書店)を、加藤薫先生(神奈川大学教授)は2011年に上梓されました。その後、難病を患いながらも、大学での教鞭、海外調査、執筆、講演会と、精力的に活動をされていましたが、去る4月22日に逝去されました。享年65歳。

 加藤薫先生が書き下ろされたキューバの現代美術史を編集出版する仕事が、先生との出会いでした。この書下ろし原稿は≪キューバ☆現代美術の流れ≫として2002年にプロモ・アルテギャラリー/ギャラリーGANから刊行されました。

 先生は民衆アートに研究の基軸を置く研究者でした。美術の主流から離れたチカーノ(メキシコ系アメリカ人)たちのアートを取り上げた≪21世紀のアメリカ美術 チカーノ・アート―抹消された<魂>の復活≫(明石書店、2011)、メキシコの民間信仰である骸骨の聖母サンタ・ムエルテを図像面から解析した≪骸骨の聖母サンタ・ムエルテ 現代メキシコのスピリチュアル・アート ≫(新評論、2012)を書き上げています。そして、闘病のなか、キューバ国民のみならず、世界の民衆から愛されたエルネスト・チェ・ゲバラのイコンを考察した≪イコンとしてのチェ・ゲバラ 〈英雄的ゲリラ〉像と〈チェボリューション〉のゆくえ ≫(新評論、2014年2月)を上梓しましたが、同書が先生の最後の著作となりました。

 先生がこれらの著作を執筆されるために必要とされた海外出版物資料の入手のお手伝いができたことや、先生がアドバイザーとして関わられた『メキシコ20世紀絵画展』(世田谷美術館、2009年)に僅かばかりですが、参加できたことは嬉しく思っています。 

 
 先生の著作から飛び出して、チカーノ・アートサンタ・ムエルテの展覧会をさせてもらったことは自分にとり勉強になりました。

 
 ご一緒にやりたかったいくつかのプロジェクトがもうできないかと思うと残念でなりません。いや、加藤先生ご自身が一番悔しい思いをされているでしょう。

 加藤先生、今頃はディエゴ・リベラとフリーダ・カーロと会って、彼らとダンスを楽しんでいますか?

ここに深く哀悼の意を表し、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。

GaleriaLIBRO

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